「しゅくだいカフェ」は、地域の子どもたちが放課後に集まるサードプレイス(家庭、学校に続く第三の居場所)。
宿題を終えてお家に帰ることで、家族の夜の2時間をもっと幸せな時間に。
こどもたちが学校帰りに立ち寄り、宿題をやって遊ぶ場所です。
現在は全国で2,000名以上のこどもたちが利用しています。
理由は大きく分けて3つあります。
私が店を構える大阪市東淀川区は公園や広場がないため、こどもたちが思いっきり遊べる場所がほとんどないんです。
こどもたちがコンビニ前にたむろしてカップ麺をすすりながらゲームをしているという風景が当たり前。
空き地でキャッチボールをしている姿なんて見たこともありません。
そのことに気付いたとき、こどもたちが大人の目の届くところで、安心・安全に宿題をしたり、遊べる場所をつくってあげたいと思いました。
親子で過ごす夜の2時間を変えたかったからです。
東淀川区はひとり親世帯やフルタイムの共働き世帯が多い地域のため、親の帰宅時間が遅いんですね。
やっと帰ってきた親とこどもたちが必要なコミュニケーションを取れる時間はおよそ2時間。この短い時間に、「今日、学校どうだった?」「この間、友達とケンカしたって言ってたけど、どうなった?」など、親子間で必要な会話ができるかどうかが親子の信頼関係を育てる上でとても重要なんです。
しかし多くの親は、その2時間を必要な会話ではなくその日の確認作業に費やしてしまいがち。
「宿題やったの?早くやりなさい!」
「明日の時間割は終わってるの?」
「連絡帳ちゃんと渡して!」
...どのご家庭でも聞いたことのあるフレーズですよね。
でも、この2時間の積み重ねが少しずつ少しずつ親子の関係に影をつくってしまうんです。
そこで、親が帰ってくる前に宿題を完璧に終わらせることができれば、少しは親子の時間にゆとりが持てるんじゃないかなと考えたんです。
しゅくだいカフェは、それぞれが学校で出された宿題をやるだけなので、家庭や学習能力に課題を抱えている子も、障がいがある子も、もちろん何の問題のない子も、みんな参加できるし、こどもを見守る大人たちも宿題を見てあげるだけなので、誰でも挑戦できるんです。
地域密着型のサービス業は、商品やサービスを売る前に地域の皆さんから信用を得ておくことが基本です。
本来、その会社でしか売っていない特別なもの以外、そこで買う理由ってないですよね。
それでも、「この会社から買いたい」と思ってもらうには、地域の皆さんに応援してもらえるブランディング事業が必要だと考えたんです。
しゅくだいカフェはただの慈善事業ではなくて、「あの会社は収益の一部を地域のために還元してくれる会社だから、あの会社から買おう。」と思ってもらうための戦略でもあるんです。
一言でいうと...顧客、地域、社員、家族のみんなからモテる会社になりましたね。
はい。気持ちがいいくらいモテてます。(笑)
しゅくだいカフェをはじめたことで、お客さんや地域の皆さんから「あんたのところの会社はこの街に必要だ」と言ってもらえるようになりました。
そうすると、地域の皆さんからのまなざしが変わるんですね。
これまでは、「何をしている会社かよくわからない」と言った訝しげな眼で見られることもあったのですが、今では尊敬や感謝、そして期待のこもった視線を向けてもらえるようになったんです。
地域の皆さんからの視線が変わると、社員や家族が、会社や私自身に向ける視線も自然と変化しましたね。
「しゅくだいカフェに協力したい!」という声をいただくときです。
「地域サポーター」として、運営スタッフを募集した時には40人もの方が来てくれて、本当にびっくりしました。
地域の小さな小さな会社が集められる人数じゃないですよね(笑)
それからしゅくだいカフェを利用していない地域の方が、「良かったら使って」と寄付金や漫画をくれたり、「今度しゅくだいカフェでカレーつくるんでしょ?」と野菜やお米を届けてくれることもしょっちゅうで、「モテてるな〜」と感じます(笑)
まず、モチベーションに変化がありました。恥ずかしながら以前は、生活の為に働いてるだけ、言われたことだけをただこなすといった、働くモチベーションが給与だけだという人も多かったんです。
でも今は、地域の皆さんから「応援しているわ」「いつもありがとう」「これからも頼りにしているよ」と温かい言葉をかけてもらえるようになり、「大企業に勤めているわけじゃないけれど、この街に必要な会社で働いているんだ!」という誇りが働く原動力になっています。
給与のために働いていた頃は会社への忠誠心も希薄でしたが、今では「どんなにキツくても、この会社を絶対辞めません」と会社に対して厚い信頼を寄せてくれる仲間ができました。
そうですね。でも、気持ちの変化だけではありません。地域の皆さんからの温かいまなざしや声援は、彼らの人となりや働き方も変えました。
端的に言うと、品行方正になりましたね(笑)
私から特に何も言わなくても、町の中で知らない人にも挨拶するようになったり、車の運転がより安全運転になったり、身なりをちゃんと整えたり。
いや、今まで完璧じゃなかったことがお恥ずかしいんですが。
地域のみなさんから期待されているという自負や会社への想いが、彼らを突き動かしているんだと思います。
あるスタッフが、入社してしばらくたった頃、仕事の合間にしゅくだいカフェを覗きに来たんですね。
そこで、こどもたちが真剣に宿題に臨んでいる姿や、元気いっぱいに遊んでいる姿を見て、「この場所はずっと続いていかなきゃいけない」と強く思ったらしく、翌日に「来月から、毎月給料から1万円をしゅくだいカフェに寄付したい」と申し出てくれたんです。
本当に驚きました。しかも、そのスタッフは月給4万円程度なんですよ。それなのに毎月1万円を寄付したいと言ってくれたんです。
申し訳ないなという気持ちもありましたが...やっぱり、すごく嬉しかった。その心意気に応えなきゃと改めて思いましたね。
以前とは比較にならないくらい、社員一人一人の士気が高く、活気に満ちていますね。
採用にコストをかけなくても、自然と人が集まるようになったので、人材不足が解消しました。
新規採用はもちろんですが、しゅくだいカフェをはじめてから、同業他社のスタッフが7人も中途採用で来てくれました。即戦力になってくれるので心強いですし、時間と労力のコストカットができています。
社員がいきいきと働いている姿を街中で見かけたり、地域の皆さんから慕われている様子を見たことがきっかけになっているようですね。
実際、うちの社員は他社の社員から「お前のところはいいよなぁ」とよく言われるようになったみたいです。
ただただ利益だけを追求していた頃には考えられない変化ですよ。
人の心を動かすのは、お金だけじゃないんだなと改めて思い直しました。
これまでより、尊敬のまなざしがずっと深くなったなと思います(笑)
街中を歩いていても、「ほんさんだ~」とこどもたちが駆け寄って来るので、娘たちも「パパは人気者」とちょっぴり自慢に思っているみたいです (笑) その反面、家に帰ると「パパを独り占めしよう!」と、娘たちがそばから離れない。
「しゅくだいカフェの子たちと、私たちどっちが大事なの!?」と詰め寄られることもあり、嬉しいやら、勘弁してほしいやら、複雑な気持ちになりましたね(笑)
妻も、私の仕事を誇りに思ってくれています。
「地元のママ友たちから“旦那さん、素敵なことしてるね”と言われたよ。」と嬉しそうに話してくれたり、イベント事にも積極的に参加してくれています。
一番ありがたいのは、土日に仕事が入っても、普段の帰りが遅くなっても、 文句を言わず仕事に理解を示してくれるようになったことですね。感謝しています。
そうですね。でも、一番嬉しかったのは、義母が妻に「良い人を見つけたわね。あの人を選んでよかったわね。」と言ってくれたことです。「義母に認めてもらえたんだ」と、すごく誇らしかったですね。
身近な人たちとのつながりだけではなく、新しいつながりも出来ました。
本業だけではなく、しゅくだいカフェとう社会課題を解決する事業を立ち上げたことで、これまではあまり関りのなかった分野の人脈がぐっと広がりましたね。
まずは教育や子育ての分野の知り合いがたくさんできましたね。今、一緒にしゅくだいカフェの運営委員を務めてくれている中井まひるさんは子育てママの専門家であり、また地域資源を有効につかい、「まちづくり」を推進するスペシャリストですし、武田緑さんは世界のオルタナティブ教育について知見があり、知恵をお借りしています。
視野が広がることです。本業だけに専念していた頃は思いつかなかった発想やアイデアが生まれるようになりました。
それから、高校生や大学生と盛んに交流ができるようになりました。
教育関係者たちが教育に関心のある優秀な高校生・大学生を紹介してくれるんです。未来志向の若い世代と、テーブルを囲んで語り合うのは刺激的です。若いエネルギーにひっぱられて、「自分もまだまだこれからだ!」と前向きな気持ちになりますね(笑)
また、SNSやブログでの効果的な情報発信の仕方を教えてもらうなど、学ぶこともすごく多いです。SNSでの見せ方を工夫することは、会社の印象を変える最も簡単で効果的な方法だと気づかされました。
ひとつは、全国のこども達とその親に、「安心・安全に学び遊べる場所」と「本来の夜の2時間」を届けたいから。
そしてもう一つは、地域密着型の中小企業の助けになりたいからです。
地域密着型の中小企業はどこも限られたリソースで地域のために頑張っています。
私自身が、地域密着型の中小企業の社長で、売り上げの減少、人手不足、リスクコントロールなどに長年悩んできました。
一度は会社をたたむことも考えました。
でも、しゅくだいカフェを始めたことで、それらの悩みの大半が解決したんです。解決の糸口はブランディング事業にあったんです。
そのことを広く伝え、「まだまだ諦めるのは早いですよ」と全国の中小企業の背中を押したい。
だって、しゅくだいカフェは誰にでも挑戦できるし、今すぐ始められるんですから。
しゅくだいカフェをはじめた当初は、右も左もわからない状態のまま見切り発車してしまったので、確かに苦労しましたね。
「どうすれば人が集まるのか?」、「好感をもってもらえるPRってなんだろう?」と毎日が試行錯誤でした。
先行きが全く読めなかったので、「こどもの親、学校とのトラブルにどうやって備えたらいいんだろう」という不安もありましたね。
始めてみてやっと、それが杞憂だったとわかりました(笑)私にはお手本がいなかったので、何が正解なのかわかるようになるまでが大変でしたね。
でも、これから一緒にしゅくだいカフェをはじめてくれる方に、自信をもっていえることは、私が学んだノウハウを全てお伝えするので何も心配いらないということです。
クラウドファンディングのポイントや地域の方に寄付をお願いするHPやチラシの作成方法、教育関係の人材の紹介など、スタートアップ支援と継続支援をトータル的にサポートしていきますので安心してください!
しゅくだいカフェをはじめる場所の確保に一番お金がかかると思います。
ただ、こどもたちが宿題に臨めるスペースさえあればいいので、ご自身が頑張れる範囲で場所を探してくだされば何も問題ありません。
こどもが宿題やるくらいのスペースはあるよという方は、ちゃぶ台を用意したり、こどもたちのゲームや遊具を揃えるくらいなので、10万円くらいあれば十分だと思います。
まず、最初は必要最低限のものを用意して、しゅくだいカフェが軌道に乗ったら、皆さん好みのカフェに改築していくのも楽しいと思いますよ。
私は実家の目の前が駄菓子屋だっということで思い入れも強く、駄菓子屋を併設しました(笑)
一番最初にやってほしいことは、放課後の時間にご自身の街を散策することです。
その街にはどんな課題があるのか、まずはそれを自分の足を使って知ることからはじめましょう。
そして、地域の課題をしゅくだいカフェがどのように解決できるのか、ご自身でストーリーを膨らませてください。
そのストーリーを説得力を持って語ることができれば、社長ご自身が積極的にしゅくだいカフェに関われなくても、社長の思い描くストーリーに共感してくれる人たちが動いてくれるようになります。
もちろん、思いつかなければ相談にも乗ります。だから、まずはあまり難しく考えず、街を歩いてみてください。
きっといろんな発見があると思いますよ。
「地域の役に立ちたい、地域をどうにかしたい」という熱い志を抱いている方に参加してほしいです。
その想いさえあれば、あとは私たちが全面的にバックアップします!
しゅくだいカフェをはじめてから、ちょっとだけ日本の未来が明るく感じられるようになりました。
地域のこどもと関われば関わるほど、その子の未来を信じられるようになる。こどもの未来を信じられるようになると、日本の未来も信じられるようになるんです。
それから、これまで話してきたように中小企業を救う可能性を大いに秘めています。
しゅくだいカフェを立ち上げてから、周りの環境にいろんな変化があったことを話してきましたが、私自身にも変化がありました。ひるまずにどんどん挑戦できるようになったんです。
ひとつでもブランディング事業を起こして成功すれば、絶対次にまた新しいことに挑戦したくなります。
地域の方も、「あなたのところがやるなら応援するわ」と追い風になってくれます。
だからこそ、まずはしゅくだいカフェに取り組み。挑戦する土台をつくってほしい。今、立ち上がってほしい。
それが間違いなく本業の業績アップにもつながります。
団体名 |
一般社団法人 宿題カフェ運営サポート協会(愛称 SCUCK) ※すくすくと読みます。 |
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住所 |
〒533-0023 大阪市東淀川区東淡路1−5−51 |
電話 | 06-6379-3222 |
メール | info@syukudai-cafe.net |
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